長崎大水害の日に発信すること



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大雨で50キロ規制となった高速道路だった。
さすがに50キロではないが、車列は自主的に80キロで粛々と流れていた。

でも、やっぱりいた。
中央分離帯に頭を突っこんだスポーツカー。中破ぐらいか。グリーンベルトに避難したカップルがずぶ濡れになっている。傘の一本も載せてないのか。

この単独物損事故の原因は、過信あるいは無知。

過信……車の性能と運転技能。
無知……水の怖さ。車がいかに水に弱いか。

海に船が浮いている。あんなに重い鉄の固まりなのに浮いている。
車も、鉄の固まりだ。水に浮いても不思議はない。浮力は偉大だ。
おまけに、タイヤの中身は空気。まんま、浮き輪だ。

車は水に浮く。
教習所で習うハイドロプレーニンク現象は、現実に起きるのだ。

私にも経験がある。大雨のなか、左折しようとハンドルを切ったが、明らかに車の反応は遅れた。コントロールを失った瞬間だった。

あのスポーツカーは、慎重に進む他の車を次々に追い越す快感に酔い、自分のテクニックを過大評価していたのだろう。
そこへ、天罰のように自然界の法則が作用したのだ。

今日は長崎大水害の日。
あの悪夢の夜が明けると、町のあちこちに、何台もの車が“打ち上げられて”いた。
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1982.7.23

[編集]07/23 15:46

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